かつて子どもだった大人へ。星の王子さまの魅力について語る
皆さんの一番お気に入りの本は何ですか?
私の一番のお気に入りの本は「星の王子さま」です。
聞いたことはあるけれど、実際に読んだことのある人は少ないのではないでしょうか?
日本でもたくさんの人に翻訳されている作品です。
今回は「大人になってしまったあなた」へ特におすすめしたい本、「星の王子さま」の魅力について語りたいと思います。
星の王子さま
筆者はサン=テグジュペリ。フランスの作家。
1934年にアメリカで出版され、世界中で愛されている有名な小説です。
「リトルプリンス 星の王子さまと私」というタイトルで、2015年に映画化もされている。
あらすじ
本当にざっくりですがあらすじを。。。
飛行機の操縦士である僕が、サハラ砂漠に不時着をする。
そんな災難の中、目の前に現れたのが他の星から来たという「星の王子さま」。
王子さまのお願いを聞いているうちに、王子さまの過去の話になります。
王子さまは小さな小さな星で「一輪のバラ」と暮らしていました。
ある時、大切にしていたバラと仲違いをしてしまった王子は自分の星を出て、6つの星を巡って地球にたどり着きました。
巡ってきた6つの星ではそれぞれ「6人の変な大人」と王子は出会います。
地球でたくさんのバラを見て、王子さまの星にいるバラは特別ではない普通のバラだということに気付きます。
ですが、その後「キツネ」と友達になりそのことを話すと、再度バラたちを見に行くように勧められます。再びバラたちを見て同じバラでも自分の星にいるバラは、唯一無二のバラだと気付くことができました。
王子の過去は話終わり、飛行機を修理するため一旦わかれます。
・・・ここからのあらすじを書くのは非常に難しいのでやめときます。
星の王子さまの魅力
- 謎に包まれている
私はラストまであらすじを書きませんでした。
理由は「あらすじ」を作れるほど単純ではないし、どうやっても大きな解説不足が生まれてしまい、魅力を十分に伝えられないと思ったからです。
調べてみるとラストまできっちり解説しているサイトもありますが、
「わからない」と一刀両断しているサイトもありました。
厳密には「わからない」と言うより「意味・解釈が多すぎたり、文で解説するのは不十分だ」という意味なんでしょうがね。
皆さんもこの本を読んだ際には是非調べてみてください。 -
大切なものを気付かせてくれる
この本の非常に哲学的な部分です。王子とバラ
王子が出会った6人の変な大人たち
王子と僕
どれも現代の世界に生活している私たちが忘れがちな「大切なこと」を思い出させてくれます。
6人の変な大人たち
王子とバラが教えてくれるメッセージも好きなんですが、私が皆さんに紹介するのは「6人の変な大人たち」です。
彼らは巡ってきた6つの惑星にそれぞれ一人だけいました。
- 命令ばかりする王様
- 大物気取りの男
- 酒浸りの男
- 数字ばかり気にする実業家
- 言われたままに動く点灯人
- 頑固な地理学者
そして地球に来た王子は、
地球には、
111人の王様、7000人の地理学者、90万人の実業家、750万人の酒浸り、3億1100万人の大物気取り、46万2511人の点灯人
がいる惑星だと言ったのです。
この文を読んだときドキッとしました。この大人たちは変だなと思っていたら私たちの惑星は王子さまから見たらこんな人たちの集まりだったなんて…
そして、それぞれの大人たちは人が人生でおぼれがちな物を象徴しているといわれています。
- 命令ばかりする王様 = 権力
- 大物気取りの男 = 人気
- 酒浸りの男 = 快楽
- 数字ばかり気にする実業家 = 財力
- 言われたままに動く点灯人 = 労働
- 頑固な地理学者 = 学問
皆さんはこの「変な大人たち」のようにおぼれていませんか?
まとめ
この本は子供向けに書かれていると思っている人もいますがそうではありません。
本の冒頭にも明確に「大人」にささげるというような内容の一文があります。
読み終わったころには、心が温かくなったり優しい涙を流せるような作品なのは違いありません。まさに心に響く一冊です。
自分が大人になった節目に、純粋さを忘れてしまわぬために読みたくなります。
「星の王子さま」という作品は子どもではなくなってしまった大人にこそ、本当の魅力が伝わる作品だと思います。
是非、読んでいただきたい一冊です。